自己紹介

イギリスから帰国した日本人大学生が設立。タンザニアとケニアへの訪問で学んだ事をもとに日本と東アフリカをつなぐ活動をする学生団体。共通の分野は開発であるが、細かいジャンルは経済、教育から文化までそれぞれ。今現在タンザニアの小さな村の幼稚園設立プロジェクトに携わっている。メンバー募集中。
Japan East Africa Network is a student organization that has been established for people around the world to be able to get to know east African countries. Each of the members have begun to do his/her own research on their unique topics of local Eastern African people's everyday life.
Japanese website
English website
Details of projects that we have been supporting

2011年9月8日木曜日

WAMAHU PROPOSAL -ワマフ計画-

 ジェームズの地元にある、地元の女性達が活躍している団体、そしてそのプロジェクトの紹介をここでさせていただく。


1.  WAMAHU設立とその意義

WAMAHUとはWanawake Maendeleo na Huduma(Women, Development and Services)の略称である。1996年11月に6人の女性がこの団体を設立した。今日この団体には15人の女性が属している。団体の設立のきっかけとなったのは設立の1ヶ月前にGRAFCAと呼ばれるダルエスサラームから来た女性ジャーナリストによって行われたワークショップだった。そのワークショップの内容は地域開発におけるビジネスにおいてのコミュニケーションとネットワーキングの重要性だった。それから彼女達はお互いに協力しながら彼女達自身の生活水準を改善させるため、そして周りの地域にもサービスを提供する事によってその協力をし始めた。1999年に地方自治体レベルの活動と認められ、ムイカで活動をしていた。 WAMAHUは2002年には18,702人の人々を対象に活動しており、食糧、住居、ヘルスケア、教育などの日常生活に最低限必要なものを供給することですばらしい実績を残している。この優秀な評価と活動の範囲をさらに広げようとする熱意が認められ、WAMAHUはCBO (Community Based Organization)に認定された。MJ/MDC/06122010, in year 2010.

ママ達
収入源
最初は入団金とメンバーの寄付。
そして農業や動物保護、そして裁縫などのビジネスを開始。
これらのビジネスは決して利益を求めるものではなく、彼女達の活動に必要な分だけ。
2000年から孤児院を開設。2001年から7年間ドイツの団体が資金をていきょうしてくれていたが、今はもうなくなり、孤児院は未だ運営しているものの、資金的に厳しい状況にある。


ママ達の手作り

WAMAHUの業績:
収入の向上を目的としたプロジェクト
• 豚と牛の保護
• 孤児のための裁縫のワークショップや授業
• テーブルマットをつくる事
• バティキの染め方や服の装飾
• いろいろな食糧の売買 トウモロコシや豆など

地域の人々に対してのサービスの提供
• 288人の孤児へ
• 29人の高齢者へ 
• 64人の病人へのヘルスケアサポート

多種多類のセミナーを地域の人々へ
• 思春期の子供の成長に伴う変化について
• 団体設立の基礎的な知識、規則の書き方
• ファミリープランニング
• HIV/AIDSやその他の性病について
• アルコールと薬物の影響

2.これからのWAMAHU

ビジョン
女性団体の代表として、地域の女性や貧しい人々を援助する事。

ミッション
ワマフのミッションは、地域住民の育成や教育を促進すること、そして小規模のビジネスに投資をすることで資本発展を目指す一方で貧困層の人々へサービスを提供することである。

3.目標と目的


• いろいろな小規模のプロジェクトを実施したりサービスを提供し、WAMAHUのメンバーや、地域の人々の生活水準向上に努める
• 地域の女性に教育やトレーニングを受ける機会を与え、彼女達の生活に変化を与え、貧困と闘うために協力し合えるようにする
• 以下の課題について若者に教育する
➢ 思春期の体などの変化への理解
➢ 個々に合った時間の的確な使い方、タイムマネージメント
➢ 薬物乱用とアルコール中毒の影響
➢ 協力の精神や団結力を持たせるためのグループ形成を手助けする
• 孤児、未亡人、高齢者、病人へのおのおのに適したサービスを提供する

4.今日の課題
• 事務所の欠如
• 乏しいテクノロジーや備品の欠如、以下が必要と思われるもの
➢ 学生のためのミシン
➢ 農業の規模を拡大させるためのトラクター
➢ 記録やセミナーの準備を効率的にこなすためのコンピュータ
• WAMAHUの援助の需要が急激に伸びているので規模を拡大せざるを得ない状況だ。たくさんの人がそれぞれ違った援助を必要としている。
例えば:
孤児
 現在彼女達の地域に約350人の孤児が学校へ行くためのサポートを必要としている。学費、制服、ペン、鉛筆、定規、問題集、鞄、その他、学校の設備費などが必要だ。

高齢者
 60名ほどの高齢者が修理を要する家で生活している。家を修理するのに必要なものや、日々の生活に必要なもの、例えば、毛布や、マットレス、シーツ、なども必要とされている。栄養バランスを考えた食事をとるためのアドバイスやカウンセリングも必要だ。援助が必要な状況にも関わらず、誰も助けてくれないと、高齢者は困っているようだ。

アルコール中毒者、薬物乱用者
 生活環境が向上しないまま、薬物やアルコールの力を借りる若者が急増しているようだ。この状況を改善させるためにしっかりとした知識が必要だ。そのための教育も不可欠である。

HIV/AIDSやその他の性病に関する教育
 WAMAHUは小学校のときにHIV/AIDSやその他の性病に関する知識をつけるべきだと考え、現在10校で実施しようと計画している。若者への教育に力を入れたいと考えており、実際に若者の学校へ出向いて、性病についての教育をする事で、たくさんの若者がHIV/AIDSやその他の性病に関する知識をつける事ができるだろう。
そのために教科書、チョーク、ダスター、ペンなど備品が必要だ。

以下、予算

1. BUDGET
Orphans
School fees and other contributions 5,000,000.00
Uniform 10,000,000.00
School equipment (pen, exercise books, pencils etc) 1,460,000.00
Food 24,150,000.00
Sewing machines 1,300,000.00
Geriatrics
Blankets 600,000.00
Food 2,550,000.00
Clothes 500,000.00
Equipments to repair their houses 2,680,000.00
Mattresses 1,000,000.00
Office equipments
Laptop 1,000,000.00
Stationeries 620,000.00
Books 566,000.00
_____________
Total 51,426,000.00

2011年8月10日水曜日

ラフィキ幼稚園- 日本語版- プロジェクト概要

ラフィキ幼稚園プロジェクト

ジェームズが運営するラフィキ幼稚園プロジェクトの紹介をさせていただく。

ラフィキ幼稚園はタンザニアのキリマンジャロのモシにあるムイカ・ルター教会に設立された。
この地域の住民の多くは雇用の欠如が原因で極度に貧困で、平均月収は$15でそれ以下の人もいる。その中で家族を養う事ができなくなり子供の教育を諦めざるをえなくなった家庭もある。
この幼稚園の目的は家庭の事情で教育を受けられていない子供を含め、できるだけ多くの子供達に教育を受けさせる事である。
これは子供の教育を受ける権利を満たすだけでなく、貧困削減や住民の結束に貢献する。

まずはプロジェクトのゴールと目的:
1、 子供達が直面している教育の問題に立ち向かい、貧しい家庭の生活の質を改善させる事で彼らに希望や自信を持たせること。
2、 基礎から教育を受けさせる事が、いい市民であること、彼らが社会の一員として積極的に行動することになる。

そしてプロジェクトを実行するにおいての必要事項:
1、 教師を雇う(2名)
2、 用具や設備の整備
3、 机、椅子、教科書、本棚、ベッド、マットレスなどの重要な備品を購入する
4、 毎月学校のスタッフに給料を払えるだけの経済力をつける
5、 文房具
6、 毎日せめて昼食は全ての子供に与えられる食糧

これらのために必要な資金が50,000,000 TSHs

ジェームズって誰?-職業訓練所、ラフィキ幼稚園設立の背景-

タンザニア滞在中に一番お世話になり、今回我々が微力ながらお手伝いすることになったプロジェクトの代表者ジェームズの紹介をさせていただく。

写真右がジェームズ
ジェームズ
James ELYAMAN

1992年までの7年間、地元キリマンジャロで初等教育を修了。
1993年から中等教育のフォーム1に入学し、
1996年にフォーム4を修了。
職業訓練所で2年間大工と指物を学び、
1999年から2年間モシにある家具屋の工場に勤務。
2001年より現職、彼の地元の教会にある職業訓練所で大工などを教え始める。
現在は2クラスを担当しており、午前中のクラスには28人の若者達、そして午後には33人の若者達に教えている。

職業訓練所がある建物



彼が職業訓練所で働く事になったきっかけは彼が工場で働いていたときに、自分の技術を、それを必要としている人たちに教えたいと思うようになったからだ。彼は、大工は比較的難しくない作業であるし、電気や、機会などを使わなくてもできるからだといっている。
ジェームズが働いている職業訓練所の卒業生(14歳~21歳)は就職、または自営業を始める。卒業の際、彼らにハンマー、のこぎり、かんな、彫刻刀、メジャーなど、事業を始めるにおいて必要な道具を給付する。本来、大工という職業は電力を必要としないものなので、資金の無い若者でも仕事を始める事ができる。
大工を教えるジェームズ(赤シャツ)

ジェームズがこの職業訓練所で働きつつ、新しいプロジェクトをしようと考えている。
今回この新しいプロジェクトを是非紹介したい。

そのプロジェクトは【ムイカ・ラフィキ(=友達)幼稚園 プロジェクト】だ。
ジェームズの地元ムイカで、貧しい子供達にプレスクール(初等教育の前)教育を受けさせる事を目的としたものだ。

タンザニアの教育の現状は悪化しつつあるとジェームズは考える。
タンザニアはアフリカの中で初等教育、中等教育機関への入学率がトップクラスなのだが、実際経済的な原因で修了する前に退学をしてしまう子供が多いのが現状だ。
タンザニアでは小学校に入学する前に幼稚園を卒園していないといけない。しかし、ムイカには子供達が通う事ができる幼稚園がないし、徒歩で通える隣村にもない。これはムイカの将来を考える上で、重要な課題なのだ。
別の村でジェームズが運営している幼稚園の子供達




過去に、ムイカで幼稚園があったが、親が学費を払えないので、教師にも給料を払う事ができず、結局閉園したそうだ。
ジェームズは閉園した幼稚園の敷地をもう一度利用して、新しい幼稚園を設立しようと考えた。そうすれば、ムイカの子供達のみならず、隣村の子供達もそこに通う事ができる。
ムイカに住む子供達は、極度の貧困が原因で学校に通えない子がほとんどだ。学校に行くための援助や資金が無ければ都市郊外へ移動し、搾取され、最終的にはストリートチルドレンとなってしまう。この幼稚園設立はそのような子供達を減らすためにあるとジェームズは言う。

小さな村では雇用機会、教育機会、そして農業に徹するための場所や資本が限られているため、持続可能かつある程度の収入を確保できる仕事が少ない。若者達は少ない知識や乏しい技術が原因で貧困から抜け出せずにいる。貧困が中等教育や、職業訓練所への進学の妨げになり、彼らの潜在能力を制限してしまっているとジェームズは考える。結局彼らの技術的な弱さ、そしてそこからくる自信の欠如も災いして、最終的に貧しいまま、失業したままになって彼ら自身のコミュニティーを出て、都市郊外へ移住し搾取の被害にあっているとジェームズは主張している。

これらを改善させるためにも、教育の基盤となるプレスクール教育や、職業訓練所の更なる発展が必要だ。そしてジェームズはそのための資金援助を求めている。
援助金の収集方法は直接的な募金以外にも、タンザニアの良さを知ってもらうことのできるサファリツアー、ザンジバル島、キリマンジャロ登山などなどのイベントや旅行を通して資金を集めようと考えている。
その他に彼の運営する職業訓練所や幼稚園でのボランティアも歓迎だそうだ。